小学校の国語の教科書に載っている物語教材は、親が子どもだった頃からあまり変わっていない作品が多く、今も変わらず子どもたちに読み親しまれています。
一匹だけ色が違うけど仲間と協力して大きな魚に立ち向かっていく「スイミー」、二匹のカエルのほっこりと友情あふれる物語「おてがみ」など、大人が読むと「ああ、懐かしい」と思える物語が今の教科書にもたくさん載っています。
今回は、国語の教科書にも載っている大人も懐かしの名作物語20作品を選びました。教科書に載っている作品は本編の一部分のことも多く、小学生が改めて読書をするのにも最適ですし、親御さんも童心にもどって読書を楽しんでみてはいかがでしょうか。
なお、小学生が本を選びやすいように、「小学1・2年生」「小学3・4年生」「小学5・6年生」の3つに分けて紹介します。
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目次
小学1・2年生の国語の物語作品
おおきなかぶ
A.トルストイ(著)/内田莉莎子(訳)
福音館書店(1966年発刊)
「うんとこしょ、どっこいしょ」のかけ声で大きな大きなかぶをみんなで力を合わせて引っこ抜くお話です。小学生1年生のときに、初めての物語として教科書に載っているので印象深く、学校での劇や発表でもよく題材にされています。
くじらぐも
中川李枝子(著)
フロネーシス桜蔭社(2008年発刊)
学校の体育の授業中、校庭の空に現れた「くじらぐも」と一緒に体操したり、町へ出かけたりするとても明るいお話です。
「くじらぐも」は教科書でしか読めませんでしたが、この本は「チックタック」「きつねのおきゃくさま」など、過去に教科書に掲載された名作を集めて収録されています。ある意味、この一冊を買うだけで過去の教科書名作が読めてしまいます。
おてがみ
アーノルド・ローベル(著)/三木卓(訳)
文化出版局(1972年発刊)
かえるくんとがまくんという二匹の友達思いのカエルが主人公で、ほのぼのとした会話主体の心温まるお話です。友達のためにおてがみを書いてあげるシーンはクスッ笑えますし、読み聞かせの教材としても親しまれています。本のタイトルは「ふたりはともだち」です。
スイミー
レオ・レオニ(著)/(訳)谷川俊太郎
好学社(1969年発刊)
一匹だけ黒色で仲間はずれにされていたスイミーが、大きな魚から仲間を救うために知恵をしぼり、勇気を出して立ち向かう物語です。のけ者にされていたスイミーが魚たちの中心となっていく展開は、子どもたちの心をわくわくさせてくれます。
ずーっと、ずっと、大すきだよ
ハンス ウィルヘルム(著)/久山太市(訳)
評論社(1988年発刊)
男の子と犬のエルフィーの愛情溢れる物語です。男の子が赤ちゃんのときから一緒のエルフィー、最期は年老いて動けなくなっていくエルフィーの姿が、何度読んでも泣いてしまいます。最後に男の子がエルフィーに「ずーっと、ずっと、大すきだよ」と言うシーンは、子どもにもたくさんの感情を抱かせる名著中の名著だといえます。
たぬきの糸車
小暮正夫(著)
チャイルド本社(2012年発刊)
いたずら好きのたぬきとおばあさんのハートフルな物語です。おばあさんのまねをして、糸車を「キーコキーコ」と回すたぬきの様子が可愛く、物語自体にもおもしろさがあるので小学生にも読みやすいです。
かさこじぞう
岩崎京子(著)
ポプラ社(1967年発刊)
昔話としていろんな作家さんが作品を書いている「かさじぞう」のお話です。昔話特有の、おじいさんとおばあさんが出てきて最後にちょっとしたどんでん返しがある話は、大人が読んでもおもしろいです。
スーホの白い馬
大塚勇三(著)
福音館書店(1967年発刊)
モンゴルの羊飼いの少年スーホと白い馬のお話です。「馬頭琴」という楽器ができた由来として物語が進みます。少しハラハラどきどきする展開や悲しいけれども美しい物語が、大人も懐かしい教科書作品の一つとしても有名です。
わにのおじいさんのたからもの
西本鶏介(著)
チャイルド本社(2009年発刊)
男の子とおじいさん設定のワニがほのぼのと会話をしながら話が進んでいきます。物語の話以上に、人間の男の子とワニのおじいさんが心を通わす設定が印象深く、子どもに読んでほしい物語です。
小学3・4年生の国語の物語作品
モチモチの木
斎藤隆介(著)
岩崎書店(1971年発刊)
怖がりの豆太が一緒に暮らすおじいさんを助けるために、勇気を振り絞り成長していく様子が描かれた力強い物語です。小学3・4年生の子どもたちは、自分と同い年くらいの豆太に感情移入をし、物語にグッと引き込まれて読んでしまいます。
わすれられないおくりもの
スーザン・バーレイ(著)/小川仁央(訳)
評論社(1986年発刊)
物知りで賢いアナグマが死んでしまい、周りの動物たちが友達の死に向き合いながら、大切なことを知っていく心温まる物語です。「死」について考えるきっかけを与えてくれる絵本として評価が高く、子どもに必ず一度は読み聞かせたい作品です。
ちいちゃんのかげおくり
あまんきみこ(著)
あかね書房(1982年発刊)
戦時中の家族の物語で、平和とはなにか、戦争とはなにかを教えてくれる悲しくも切ない物語です。ちいちゃんがかげおくりをするクライマックスのシーンでは、たくさんの想いや気づきを子どもたちに与えてくれます。
一つの花
今西祐行(著)
集英社(2015年発刊)
同じく戦時中の話で、戦争に行くおとうさんを見送るシーンがとても悲しく、平和な日常や家族の大切さについて子どもたちに考えさせてくれます。「一つだけちょうだい」が口ぐせのゆみ子を覚えている大人も多いです。
ごんぎつね
新美南吉(著)
偕成社(1986年発刊)
きつねのごんと兵十というふたりの孤独な登場人物が出てくる、日本人なら誰もが知っているといっても過言ではないくらいの名作品です。ショッキングな結末の印象が強い物語ですが、それ以上に新美南吉さんの文章がきれいで、国語教材としてもとても優れています。日本人の心として、向こう何十年と読み継がれていくであろう物語です。
世界一美しいぼくの村
小林豊(著)
ポプラ社(1995年発刊)
少年ヤモが暮らすパグマンという村のありふれた日常が、一瞬のうちに消え去る戦争のおそろしさが伝わる物語です。山場があるのではなく、物語が一気に終息する展開は、教材を読んだ後に様々なことを子どもたちに考えさせてくれます。
白いぼうし
あまんきみこ(著)
ポプラ社(2000年発刊)
タクシー運転手の松井さんが白い女の子と少し不思議なことに巻き込まれていく物語です。同じ登場人物が出るシリーズがたくさん出ているので、物語に興味を示したら、読書を広げるチャンスです。
小学5・6年生の国語の物語作品
注文の多い料理店
宮沢賢治(著)
講談社(2008年発刊)
宮沢賢治の言わずと知れた名著で、力強い文章でずんずんと進められていく展開に、物語を読むおもしろさを実感させてくれます。ストーリーがおもしろくて読みやすいので、子どもが読書好きになるきっかけになることが多いです。
大造じいさんとガン
椋 鳩十(著)
偕成社(1978年発刊)
猟師の大造じいさんとガンという鳥のリーダー残雪の物語です。憎かったはずの残雪に対して、最後は尊敬の念を抱く大造じいさんの様子や心情からたくさんのことを学べます。大人が覚えている懐かしい作品の一つでもあり、今なお読んでも色褪せていない名作品です。
海のいのち
立松和平(著)
ポプラ社(1992年発刊)
漁師の少年太一が父を失った海の主のクエと対峙し、成長していく生き様を描いた作品です。命について深く考えさせられ、国語の教材としても優れています。
やまなし
宮沢賢治(著)
三起商行(2006年発刊)
「クラムボンはわらったよ」という独特のフレーズで、二匹のカニの子どもが会話をしている様子が描かれた物語です。「結局、クラムボンってなに?」といろんな想像が膨らむ作品で、読書のおもしろさに気づかせてもくれます。
ということで、小学校の国語の教科書にも載っている物語20作品を紹介しました。一度も読んだことがない物語があれば、ぜひ一度読んでみてください。子どもだけでなく、大人も改めて読み直してみるのもオススメです。
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