小学校算数の文章題や高校数学・物理の答えや解説が知りたい。そんな悩みをAIがわずか5秒で、しかも「無料」で教えてくれるアプリ『クァンダ(Qanda)』の最新バージョンが2020年1月30日にリニューアルリリースされました。
大学受験を控える高校生や小学生に算数を教えたい保護者に支持され、毎月40万以上の解答解説がされているアプリについて、実際に使用してみた感想やユーザーの評価、具体的な質問方法といった使い方を画像付きで詳しくまとめました。
クァンダ : 5秒で解説検索
Mathpresso無料posted withアプリーチ
クァンダ(Qanda)とは?
クァンダとは、算数や数学の問題をスマホで撮影することで、AIによる画像解析×過去データ照会によって「瞬時に問題の解き方が分かる無料の数学アプリ」です。2020年2月時点で、すでに累計120万人がダウンロードしており、Google Playの数学アプリでは人気1位となっています。
分からない問題をスマホで撮れば、AIが過去に蓄積された問題のなかから同じ形式の問題を探し出し、答えと解き方を教えてくれます。
分からない問題の写真を掲載して質問すれば、アプリに登録している大学生や塾講師といったクァンダ先生が即日回答して、答えと解き方を教えてくれます。
数式を入力、またはスマホ撮影すれば、簡単な因数分解や2次方程式の答えと解き方をAIが瞬時に教えてくれます。
クァンダの評価
2020年2月時点で、Google Playで付けられた評価は驚異の4.2点(5点満点)で、寄せられたコメントも96,484件と勉強アプリにしては多く、好意的な意見がたくさん見られます。また、ほとんどのコメントに対して、「クァンダサポートチーム」という管理者による返答があり、丁寧で親切な印象も高評価につながっています。
【以下、実際のレビュー】
AIとOCR技術を用いたアプリ
クァンダがなんといってもすごいのが、「画像読み取り精度の高さ」、そして「AIを用いたビッグデータの活用技術」です。
クァンダのすごい技術
写真や画像からテキストを読み取るため文字入力不要。
蓄積された過去問題から同形式の類題を自動&瞬時に検索。
詳しくはこの後の使い方で説明しますが、AI×プラットフォームというまさにICT教育の先駆けであり、子どもの学習方法や習慣さえも変える可能性を秘めたアプリだといえます。
クァンダの開発背景
このクァンダを開発したのは2015年設立の韓国企業Mathpressoです。実は韓国ではQ&Aタイプのアプリが2015年以降市場にあふれており、クァンダがローンチされた当時は一流教師によるマッチングプラットフォームにすぎませんでした。
その後、「生徒が同じ質問を繰り返している」という気付きから、解答をデータベースに蓄積し、AIによる解答検索プラットフォームに昇華させることで、現在のクァンダシステムが成立しました。いまやデータベースは2億件以上にも及び、日々解答解説の精度は高められています。
超学歴社会の韓国では、最新のEdTechツールを駆使してより効率的に受験勉強ができたものが結果を残すと言われています。日本においても、クァンダのような無料アプリで済むものと、塾に通うことで解決するものとそれぞれの使い分けが受験生には求められてきます。
クァンダの使い方
それでは、クァンダの具体的な使い方を画像付きで説明していきます。他にもいくつか機能はありますが、効果的だと思えた次の3つの無料機能を紹介します。
① 5秒で解説検索機能
② 数式計算機能
③ クァンダ先生に質問機能
① 5秒で解説検索機能
クァンダの基本的な機能である、画像認識&AIによる解説検索機能です。次のようなときに使い勝手がいいです。
アプリを開いたら、ホーム画面の「カメラマーク(オレンジ)」をタップします。
カメラが起動するので、検索をかけたい問題を撮影します。真ん中下部のオレンジの虫眼鏡ボタンがシャッターになります。
・「検索」「質問」「数式」「翻訳」とありますが、「検索」に表示を合わせておきます。
・事前に撮影していた画像を検索にかけることも可能です。オレンジボタン横の四角マークをタップすると、スマホの保存データから選択できます。
検索をかけたい問題全体が映るように写真を撮ります。
画像のなかから検索をかけたい部分のみが映るように、タップして抜き出し箇所を調整します。抜き出し範囲が完了したら、右下のオレンジチェックマークをタップします。タップすると、自動で検索が開始されます。
・写真を回転したいときは、オレンジチェックマーク横のボタンで90℃ごとに回転が可能です。
・なるべく抜き出しの中心に検索をかけたい問題のテキストが映るようにしましょう。なお、図形などのイラスト部分は検索にかからないので、あくまでも文章題のみが有効です。
検索が完了すると、過去に質問された問題と答えが複数提示されます。検索結果は右にスクロールすることで確認できます。
検索結果をクリックすると、問題と答えが表示されます。この問題は過去に実際に質問された問題で、解答と解説もそのときの回答になります。
「問題の解説」をタップすると、画像が拡大され、詳しく答えと解説を見ることができます。
保存した画像からも検索可能なので、分からない問題を写真に撮っておいて後から調べることもできます。
一度検索した問題と結果はマイページに保存されていくので、何度でも確認することができます。
② 数式計算機能
クァンダのサブ機能である数式計算機です。画像検索で数式の答えと解き方を瞬時に調べられ、電卓のように入力して計算することもできます。二次関数のような簡単な数式であればすぐに答えが出てくる優れものです。
アプリを開いたら、ホーム画面の「カメラマーク(オレンジ)」をタップします。
下の表示タブを数式にします。真ん中のオレンジボタンを押すと、カメラが起動するので数式問題を撮影します。今回は、画像ではなくオレンジボタン横の表示をタップし、直接数式を入力してみます。
数式計算機が起動します。電卓のようにキーを入力し、完了したらオレンジのボタンを押します。
因数分解の方法といった答えまでの計算、そして答えが表示されます。
途中の因数分解が細かく見られるので理解しやすいです。
③ クァンダ先生に質問機能
AIによる類題の解説検索ではなく、「実際の答え」が知りたいときに有効なのがクァンダ先生への質問機能です。質問者と先生をマッチングしてくれるサービスで、クァンダアプリ内で素早く回答してもらうことができます。実際の所要時間は約1時間以内でした。
・クァンダ先生は、国立大学の現役大学生や塾講師などが登録されています。
・クァンダのプラットフォーム内で、質問に答えてくれる先生をマッチングし、チャット機能を用いて回答を得ることができます。
・質問にはポイントが必要ですが、3日ログインすることで1回の無料質問券が付与されるので無料でも利用が可能です。
・クァンダ先生自身も質問に回答することでポイントが付与されるので、お小遣い稼ぎで登録する大学生も多いです。
アプリを開いたら、ホーム画面の「カメラマーク(オレンジ)」をタップします。
質問した問題の画像を登録し、学年・科目を入力します。なお、画像単位なので答えてほしい問題を一度に数問質問することが可能です。ここでは3問同時に質問してみました。
・「一般質問」「クイックマッチング」「お気に入り先生に質問」の3種類を選択でき、必要ポイントが異なります。
・「一般質問」の利用でも早ければ数10分程度で回答を得ることができます。
追加のテキストや写真があれば追加することができます。
3日ログインで1回付与される無料質問の場合、次のようなテキストが表示されます。確認をタップし、質問を登録します。
質問が登録されると、自動的にマッチングが開始されます。問題を確認してくれているクァンダ先生がいれば、リアルタイムでプロフィールを表示することができます。
質問状況をマイページで確認することができます。
クァンダ先生が解答を作成開始した場合には、解答予想時間も表示されます。
画像で解答を得ることができます。より詳しい解説が必要な場合はチャット機能を用いて回答を得ることができます。
クァンダ先生自身も正しく回答することで評価されるシステムのため、解答結果の信頼性は高いです。
一度得られた回答結果は何度も確認することができます。
ということで、算数や数学、さらには物理の問題まで解答解説を無料で調べることができるアプリ「クァンダ」の使い方をまとめました。AIによる検索はあくまでも類題の解き方を知ることができる機能ですが、受験生が答えの導き方を理解するのに役立ちます。クァンダ先生への質問も無料の範囲内で十分利用できるので、どうしても解答を知りたい問題がある場合などに利用してみてください。