国語

小学生に読書がもたらす効果とは?国語の成績を伸ばすオススメの本20選<男の子・女の子>

小学生の読書の効果

2018年PISA調査の結果が公表され、「また日本の子どもたちの読解力が低下した!」と話題になっています。

読解力を下支えするのは、国語科で培われる語彙力や表現力といった言語能力であることはいうまでもありませんが、それらを効果的に高めてくれるのが「読書」であり、新学習指導要領のなかでも読書活動の充実が図られています。

そこで今回は、小学生の頃に親や周囲のすすめによって「読書好き」になれたことで、国語が得意になり、国語があらゆるテストや入試のチート科目となって、最終的には国語の教員免許まで取得するに至った筆者の経験から、

国語の成績と読書の関係
読解力アップに読書が効果的な理由
小学生が読書を好きになる方法
小学生にオススメの本10選【男の子】
小学生にオススメの本10選【女の子】

といった、子どもを読書好きにして「国語が得意になってほしい」と願う親御さん向けにまとめました。

ナビまる
ナビまる
小学校低学年から中学生までの間に「いい本」と出合えた経験は、大人になってもずっと残る財産だからね。国語が好きな人ほど、子どもの頃に読んだ本の記憶は鮮明だよ。

読書が国語の成績を伸ばす理由

読書の国語の成績の関係

国語の力とは、「話す・聞く・書く・読む」の4領域ですが、読書は「読む力」だけを高めてくれるのではなく、「話す力」「聞く力」「書く力」といったすべての国語力を底上げする効果があります。

なお、ここで述べている読書の対象となる文種は、「小説(フィクション・ノンフィクション)」や「随筆」といった物語形式であり、「説明文」や「論説」のような論理形式のものを対象とはしていません。

ナビこ
ナビこ
まずは「ストーリー」があるものからね!読んでわくわくしなくちゃ!

読書効果×「三次元復元力

読書をすることで高められるのが、物語を頭のなかで再構築する力、すなわち「三次元復元力」です。

物語の作者は、頭のなかでイメージした三次元を読み手に伝えるために、文章という二次元で表現します。それこそ、自分が思い描いた物語を読み手の頭のなかに忠実に再現してもらうために、心理描写や情景描写にあくせくしながら文字をつむぎ出していきます。

読み手はその作者が表現した文章という二次元から、作者のイメージをくみ取り、様々に思いを巡らしながら三次元の世界に物語を再構築していきます。

この二次元を三次元の世界に復元する力こそが「書く力」や「話す力」といった国語力を高めてくれるのです。

ナビこ
ナビこ
どういうこと?どうして書く力や話す力につながるの?
ナビまる
ナビまる
自分の体験を作文にしたり、自分の気持ちを相手に話したりするときを思い返してごらん。まずは、頭のなかに三次元の世界を組み立てて、それを分かりやすいように、文章や音声に置き換えているよね。

つまり、自分の体験や気持ちは自分にしか見えない三次元の中にあるので、文章や言葉という二次元に置き換える必要があり、

読書は、この「二次元⇔三次元」という置き換え(表現)をスムーズにする訓練であり、もっとも手軽で、かつ小学生でも無理なく取り組める学習法でもあるのです。

ナビまる
ナビまる
もちろん本を読むのと文章を書くのとでは全然ちがうけど、最近は大学生ですら文章を満足に書けない人が増えてるみたい。小学生のうちにその下地を読書で作っていくことが大切だね。

読書効果×「共感力

もう一つ、読書で伸びる力としては、登場人物に自分を重ねる「共感力」があります。

本を読むことが、映画やアニメを見ることと大きく異なるのは、さきほどの「三次元復元力」が培われることはもちろん、この「共感力」が高められる点にもあります。

映画やアニメを見るときは、物語を第三者(視聴者)の視点で外から見ているのに対し、本を読むときは、物語に入り込んで登場人物(当事者)の視点で内側から参加しています

これにより、読書中は様々な場面に自分の身をゆだねて、人物の感情をより身近に想像することができ、やがてそれは人の話を聞くときに相手の気持ちになって考えられたり、自分が話をするときも相手のことを考えて話をしたりすることにつながります。

ナビまる
ナビまる
物語に没入するとか、人物にシンクロするといった経験は「深い集中の賜物」でもあって、それらを読書を通して繰り返すことで、集中力として身に付いていくんだね。
ナビこ
ナビこ
すばやく、深く集中できる力って学校のテストでも大事だもんね。ゾーンのことね! 

 

「三次元復元力」や「共感力」といった力は、ひとくくりにすると「読解力(想像力)」に置き換えることができ、小学生低学年の時分から様々な本に触れることで養っていくことが可能です。

読書と読解力の関係について、データを基に詳しくみていきます。

 

読書と読解力の関係

読書と読解力の関係

PISA2018から見えた読書の重要性

2018年度実施のPISAの結果をみると、日本の子どもたちの読解力は近年著しく低下傾向にあることがわかります。

PISA2018読解力推移「OECD生徒の学習到達度調査2018年調査(PISA2018)のポイント」/文部科学省・国立教育政策研究所)をもとに作成

PISAとは、学習到達度調査の略称であり、OECD(経済協力開発機構)加盟国37か国の15歳の子どもを対象として3年ごとに実施され、「読解力」「数学的リテラシー」「科学的リテラシー」の3分野で国別成績を出す。

日本の場合は高校1年生が対象となり、数学と理科のレベルは世界1位、2位をキープする高水準となっているものの、読解力だけは低下傾向にある。

2015年からコンピュータを用いたテスト(CBT)に移行したことで、画面から情報を読み取って答える読解力テストに慣れていない日本の高校生には不利だったともいわれています。

テストとあわせて実施される「生徒質問調査」によると、「読書が好き」と答えた生徒ほど「読解力の得点が高い」という結果がでており、

さらに興味深いことには、フィクションや新聞のみならず「マンガをよく読む生徒」も「読解力の得点が高い」という傾向が見られました。

ナビまる
ナビまる
マンガを読むだけじゃ読解力は付かないけど、マンガをきっかけにして読書の幅を広げることは有効だよ。

学校教育で再認識された読書の重要性

2020年から小学校で全面実施となった新学習指導要領のなかでも、学校教育における読書の重要性が明記されています。

「読書は、国語で育成を目指す資質・能力をより高める重要な活動の一つである(中央教育審議会答申/文部科学省)」とされ、国語の学習が読書活動につながるように学習指導要領が改訂されました。

「学校の図書館を利用して本から情報を得る」といった言語活動例が示されたこともあり、これからの学校の授業では読書と関連した活動が増えるようになります

ナビまる
ナビまる
新課程の国語では「語彙力の向上」もポイントになっていて、読書は語彙を豊かにすることから、ますます重視されるようになるだろうね。

 

小学生が読書を好きになる方法

小学生が読書を好きになる方法

小学生低学年が読書好きになる方法を、実際に筆者や周囲の読書好きにリサーチしながら、共通して効果的だと判断できるものをまとめています。

小学生が本好きになる方法①「読書をほめてあげる」

「読書に集中しててえらいね」「そんな本読んでるの?すごいね~」といったように、子どもが本を読んでいるのを見たら、とにかくほめてあげることが大切です。

たとえ、文字が少なく絵本のような本であったとしても、「本を読んでてすごい!」と肯定されることで、子どもは「読書=ほめられる」とポジティブなイメージを持つようになります。

ナビこ
ナビこ
ほめられたら調子に乗ってもっと読書したいって思うもんね!

読書好きの大人に聞いてみると、やはり子どものときの家庭環境が「読書に前向き」であったという共通点があり、子どもが自然に本好きになる環境づくりこそが大切だとわかります。

ナビまる
ナビまる
子どものころ、夜更かししてたら早く寝るように怒られたけど、本を読んでたら「キリのいいとこまでよー」って言われるのがなんか嬉しかったの覚えてる。ちょっと大人に仲間入りした気持ちになれるんだよね。

小学生が本好きになる方法②「月に1回本屋で読みたい本を選ばせる」

子どもが少しでも読書をするようになったら、一度本屋さんに一緒に行って、好きな本を一冊選ばせてください

読みたい本を自分で選び、お金を出して買うという行為は、まさしく「大人に仲間入り」したように感じさせ、子どもの読書への意欲を高めてくれる効果があります。

そして、月に1回本屋さんで本を買うという習慣をつくることで、「今月はこの本を読む」と決めることができ、また「来月はどの本を買ってもらおう」とわくわくさせることで、読書に対してより前向きな気持ちになっていきます。

ナビまる
ナビまる
コミックやマンガを買ってもいいの?と思うかもしれないけど、学習マンガだったら勉強もかねているから問題ないよ。でもまずは簡単でもいいから、マンガじゃない本から選ばせたいけどね。

図書館で本を借りること

もちろん本を買わずとも、市立図書館に連れていってあげて、好きな本を借りることも効果的です。

自分が読みたい本を好きに借りられるだけでなく、次の返却のときにまた新しい本に出合えることから、読書が途切れることなく常に子どものそばにあります。

ナビこ
ナビこ
はじめて学校の図書館を利用したとき、好きな本を好きなときに借りていいんだー!って感動したのをおぼえてるよ!

 

小学生の読書にオススメの本10選<男の子編>

小学生の男の子にオススメの本

二分間の冒険

男の子ならドハマり間違いなしの謎解き小説で、RPG的な感覚で読み進めることができます。
本がキライな子でも楽しく読めるのでおすすめです!

飛ぶ教室

ドイツ児童文学の巨匠ケストナーの作品で、世界中で愛されている名作です。
クリスマスの学校で起こる事件を子どもたちが解決していく様子が面白くてカッコいい!

かいぞくポケット

海賊の男の子が冒険する世界観に、男の子だけでなく女の子もハマってしまいます。
可愛い挿絵も多くて、マンガに近いので読みやすいです。

注文の多い料理店

言わずと知れた宮沢賢治の児童文学作品で、小学校の国語の教科書にも載っています。
途中からぞわぞわしてくる展開に、本のおもしろさを発見するチャンスです。

エルマーのぼうけん

親世代で慣れ親しんだ人も多いエルマーのぼうけんシリーズです。
竜の子と男の子の冒険に、男の子はワクワクすることまちがいなしです!4冊シリーズなのもgood!

ドリトル先生シリーズ

動物たちとともに世界中を旅する様子に男の子はわくわくします。
映画化もされているので、読書ぎらいでも読みやすいシリーズです。

パスワードは、ひ・み・つ

探偵物や謎解きが好きな男の子にオススメのシリーズです。
この1冊からミステリー小説にはまる可能性があります!

三国志

漫画やゲームで三国志を知っている子に読んでほしい文庫シリーズです。
小学生低学年には文字が小さいですが、ストーリーに引っ張られて楽しく読み進めることができます。

ふしぎ駄菓子屋 銭天堂

不思議なパワーを持つ駄菓子とその面白い世界観にハマる小学生多数です!
読み出すとおもしろくて一気に読み終えてしまいます。

きまぐれロボット

ロボットと博士が巻き起こす様々な騒動がおもしろいです。
星新一のショートショート傑作集です。

 

小学生の読書にオススメの本10選<女の子編>

小学生の女の子にオススメの本

ふたりのロッテ

小学生の女の子にオススメで、ストーリーがおもしろいのですぐに引き込まれてしまいます。
ドイツ児童文学の巨匠ケストナーの名著で、子どもの共感を得るのが上手すぎます。

大草原の小さな家シリーズ -大きな森の小さな家

 

 大自然の中で暮らす家族の日常がキレイな描写で書かれています。
心温まる文章表現に、女の子はほっこりすること間違いなしです。

いやいやえん

白黒で描かれているイラストが可愛く、女の子が好きな世界観の児童文学です。
子どもの心をくすぐる表現が多く、男の子にもオススメです。

チョコレート工場の秘密

映画「チャーリーとチョコレート工場」の原作で、ブラックユーモアな世界観であふれています。
映画を見て好きになったなら、読書にもオススメできる一冊です。

赤毛のアン

カナダを舞台とする長編小説です。
11歳の女の子アンの学生生活に、女の子は自身を重ねながら物語を読み進めることができます。

窓ぎわのトットちゃん

黒柳徹子さんが自らの小学生時代を話にしたノンフィクション作品です。
ノンフィクションの小説一冊目にオススメです。

まる子だった

あの「ちびまる子ちゃん」の作者さくらももこさんの小学生時代の爆笑エッセイです。
とにかくおもしろいので、読書が苦手な子にもおすすめです。

いちご

都会から自然豊かな田舎に引っ越してきた小学5年生の女の子の物語です。
恋愛や学校での悩みなど、ハートフルな文章に大人も思わず感動してしまいます。

モモ ミハエルエンデ

ドイツ児童文学の最高峰といっても過言ではありません。
「時間とはなにか」という深いテーマを、主人公の女の子を通して考えることができます。

魔女の宅急便

ジブリで映画化もされた魔女の宅急便の文庫本です。
映画を見てから読むことで、物語を読むことの楽しさに気づける素晴らしい作品です。

 

今回紹介した本は、小学生のみならず大人が読んでも楽しめるものばかりです。最近、本を読んでいない方や読書を始めたいと思っている方は、これを機に一冊読破してみてはいかがでしょうか。