プログラミング

「みらプロ2020」の小学校プログラミング指導事例まとめ(ポケモンやドコモ)

みらプロ2020とポケモン

2020年4月の新課程からスタートする小学校プログラミング教育。新たに導入されることもあり、授業の指導案や教材の実践例が乏しく、生徒のみならず先生の間でも教え方に関する不安が広がっています。

そんな状況もあり、子どもたちへのプログラミング教育の普及・促進を目指す「未来の学びコンソーシアム」が、小学校と企業をマッチングさせて、プログラミング体験ができる指導案や教材提供を行う『みらプロ2020を2020年2月18日に発表しました。今年からは小学生に人気の「ポケモン」も参加するなど、教育関係者の間でも話題を集めています。

そこで今回は、「みらプロ2020」の取り組みによって、小学校でどのような授業が実施されるようになるのかを、2019年での活動実績をもとにまとめてみました。

保護者の方におかれましては、授業イメージを持ちながら、少しでもプログラミング教育に関する不安を払拭していただければ幸いです。

この記事からわかること

みらプロ2020とはなにか
総合的な学習の時間とは
みらプロ2019の活動事例
みらプロ2020の注目企業

みらプロ2020とは

みらプロ2020とは

みらプロ2020とは、文部科学省・総務省・経済産業省が企業と連携して、全国の小学校でのプログラミング教育の充実を図るために、「総合的な学習の時間(年間70時間)」の授業のなかで、企業の商品やサービスをもととしたプログラミング体験やプログラミング教材提供を行うプロジェクトです。

「みらプロ2020」で可能なこと

企業への学生訪問

企業からの講師派遣

企業からの教材提供

もともとは、2019年9月を「未来の学び プログラミング教育推進月間」として、ひと月のみの実施だった「みらプロ」が、2020年では実施する月を特定せずに、一年間通して行われるプロジェクトへと変貌しました。

なお、「総合的な学習の時間」とは、教科をしぼらずに、子どもたちに探求的な見方や考え方を養い、社会で活躍してもらえるようにする活動のことです。教科化はされていませんが、小学3年生から年間授業時数が定められています

総合的な学習の時間の授業時数

小学校の総合的な学習の時間(1単位45分)

1年生 2年生 3年生
授業時数 なし なし 70時間
4年生 5年生 6年生
授業時数 70時間 70時間 70時間

中学校の総合的な学習の時間(1単位50分)

1年生 2年生 3年生
授業時数 50時間 70時間 70時間

 

「みらプロ2020」では、「総合的な学習の時間」のなかで実践できる具体的な指導案が企業ごとに約35時間分も用意されており、各企業の実際の商品やサービスを通して学習できることから、より実践的なプログラミング学習に期待がもてます。

ナビこ
ナビこ
極端だけど、「みらプロ」の指導案を活用すれば、年間の半分の授業はカバーできるってことね。
ナビまる
ナビまる
企業によっては内容が決められているものもあるけど、児童生徒や学校、地域の特色に合わせてアレンジしてもいいんだよ。むしろ、そのときだけで終わるんじゃなくて、年間にわたって継続的に取り組めることが学校側の参加条件でもあるんだ。

 

みらプロ2019の活動事例

みらプロ活動事例

「みらプロ2020」では、2019年9月に実施された「みらプロ2019」の企業15社が引き続き参加し、新たに2社(株式会社しくみデザイン、株式会社ポケモン)が加わって、計17企業からの連携を得られます。

下記では、2019年の企業による活動事例を「企業訪問」「講師派遣」「教材提供」別に紹介します。

企業への学生訪問(6企業)

事例① 日本郵便株式会社

みらプロと郵便局

授業の目的

・郵便局について自ら調べ、働く人々の役割に気づく。
・郵便の仕組みをプログラム体験を通して理解する。

大まかな指導の流れ

・郵便について図書室の本やインターネットを活用して調べる。
郵便局に見学に行き、手紙が届く流れを理解する。
・Scratch(スクラッチ)を使って手紙が届くまでの工程をアニメーションにする。
・整理した物流の流れとプログラムを発表する。

普段、当たり前のように家に届く手紙や郵便物には、様々な人々の役割やプログラミングの仕組みがあることに気づかせてくれる活動です。日常で慣れ親しんだものであるからこそ、生徒の学習導入もスムーズにいき、プログラミングがいかに身近なものであるのかを体感できます。

ナビこ
ナビこ
プログラミングの仕組みや働く人々の想いを知ったら、なんだか手紙を書きたくなっちゃう。昔からある手紙にも最新技術がたくさん詰まってるのね。

企業からの講師派遣(4企業)

事例②LINE株式会社

みらプロとLINE

授業の目的

・初めて訪れる人に地域の良さを知ってもらう方法を考える。
・チャットボットを使って情報コミュニケーションを学習する。

大まかな指導の流れ

・自分たちの住む町の魅力について話し合い、大人たちにアンケート調査をして情報収集をする。
・魅力を伝える方法を考える。
LINEで働く人を講師として招き、LINEやLINEボットについて説明を受ける。
・チャットボットのプログラムを設計して、町の魅力をプログラミングする。
(例:「遊べる場所」と入力→「学校の近くの〇〇公園」と返る)
・地域の魅力について、チャットボットを使って発表・共有する。
・校外に出て、地域の人々に町の魅力を伝える。

「こう答えたら、こう返す」といったように、問いと答えを想定してチャットボットを設計するプログラミング体験は、生徒の「論理的思考力」を高めることができます。また、普段生活している地域の魅力をグループで探す活動は、総合的な学習の時間で求められる「探求的な見方」を養います。

ナビまる
ナビまる
チャットボット自体は子どもはあまり慣れていないかもしれないけど、目的が「自分の町の魅力を伝える」だから、みんなで意見を出し合って楽しく学習できそうだね。

企業からの教材提供(7企業)

事例③Twitter Japan株式会社

みらプロとTwitter

授業の目的

・ツイッターをもとに情報マナーや情報モラルを理解する。
・情報を効果的に伝える方法をボット設計から学習する。

大まかな指導の流れ

・地域も魅力について話し合ったり、インタビューしたりして情報収集する。
・集めた魅力を整理し、まとめる。
Twitterが用意した資料をもとに、情報発信について知る。
・Twitterの投稿の形で調べたことを表現する。
Twitterの便利な機能や情報モラルを理解する。
・魅力の観光案内をもとにフローチャートを作成し、ボットをプログラミングする。
・完成したボットを地域の観光課に提案したり、地域の人から感想をもらう。

子どもでも容易に情報を発信できる時代だからこそ、情報発信するときの注意点やマナーといった情報モラルは早くから学校で学習する必要があり、Twitterはまさに実用的で効果的な手段だといえます。

ナビまる
ナビまる
情報は気軽に発信できる一方で、想像以上に重い責任を持つことを、子どもだけじゃなく大人ももっと理解する必要があるよね。ナビまるも記事を公開する前に数十回と文章を校正校閲しているんだよ。

 

みらプロ2020の注目企業

ポケモン株式会社

Scratchで「ポケモンを捕まえるゲーム」の制作をとおして、プロのゲーム制作の一部を体験します。詳細については、2020年4月公開予定なので、どんなプログラミング体験ができるのか楽しみです。

みらプロ2020とポケモン「みらプロ2020」ポータルサイトより

株式会社しくみデザイン

しくみデザインが開発したプログラミングSpringin’(スプリンギン)を用いて、街中に設置される案内用のアプリを制作します。2020年2月現在、初版の指導案が下記のリンクから確認できます。

「自分の住むまちの魅力を発信する案内アプリを作ろう」/「みらプロ2020」

 

みらプロ2020の応募について

応募フォーム

企業訪問/講師派遣

締め切り2020年3月13日(金曜日)12時

抽選結果2020年3月25日(水曜日)までに連絡がきます。

動画教材提供

締め切り2020年4月13日(月曜日)12時

抽選はなく、応募された学校すべてが利用可能とのことです。

いずれも応募には締め切りがあるので、参加を検討している学校はお早めに。こちらのみらプロ2020サイトから応募が可能です。
みらプロ2020

 

ということで、「みらプロ2020」についてまとめました。

まだまだ授業実践例の少ないプログラミング教育ですが、「みらプロ」のように、今後各地でさまざまな取り組みを行っていくことで、指導案や教材が確立されていくことと思います。

ナビまる
ナビまる
企業が中心となれば、子どもたちの意欲はもちろん、そのまま将来の仕事への関心にもつながるからお父さんお母さんにとってもうれしいね。ポケモンを学校の授業で学ぶ時代がきたか!って感じだね。