中学受験

中学入試報告会(分析会)に行くべき?2020年教育改革の影響はどう出るのか!

入試報告会には行くべき?2020年中学

「未来型入試」や「思考力型入試」といった偏差値によらない適性検査に近い入試を実施する中学校が近年増えてきています。とくに今年は、2020年教育改革の一環として大学入試センター試験が廃止され、4月から小学校で新学習指導要領が全面実施されるなど、暗記や偏差値を重視した教育から脱却し、思考力や表現力といった「生きる力」を重視した教育への転換点でもあることから、中学入試でも様々な変化が見受けられます。

2月に入り、ようやく2019年度入試も落ち着いたところですが、3月になると首都圏の大手学習塾主催で2019年度入試の振り返りや入試傾向を保護者に説明する「入試報告会」が各地で開催されます。例年、人気で満席になる会場も多く、すでに申し込み受付を開始しているところもあることから、来年や再来年に中学入試を控えているご家庭では一度参加されてみてはいかがでしょうか。

今回の記事では、初めて入試報告会に参加される方や参加を検討している方を対象に、

入試報告会とはどんなもの?
入試報告会のメリット
入試報告会の注意点
2020年度入試について

といった中学入試報告会について詳しくまとめてみました。現役塾講師や実際に首都圏の中学入試報告会に参加されたことのある方の話をもとにしているので、最後まで読んでいただくと、いかに入試報告会に行くべきかが身に染みて実感できるかと思います。

ナビまる
ナビまる
入試報告会は各学習塾の入試スペシャリスト講師の話を生で聴けるチャンスだよ。塾に入っていなくてもだれでも参加できるから、絶対行くべきだよね。

 

中学入試報告会(分析会)とは?

中学入試報告会とは

入試報告会とは、毎年中学入試が終了した2~3月頃に、その年に実施された入試問題の傾向や対策、次年度に実施される入試に向けた準備などを学習塾が説明するものです。

ほとんどが参加無料で、その塾の生徒でなくても参加できることから、最新の入試情報を得るために毎年たくさんの保護者が参加されます。会場も大きく、一度に200名近くを収容できるホールなどを使って、司会者がおり、塾の講師が登壇してスライドとともに説明するような形式が一般的です。主催する塾によっては入試分析会ともいいます。

入試報告会の当日スケジュール

大まかな入試報告会の当日スケジュールは次のようなイメージです。午前または午後開催で2時間程度の場合が多いです。

①塾長あいさつや基調講演
②今年の入試傾向
③当該塾の結果報告や理念
④受験生の合格体験インタビュー
⑤国・算・理・社の解説と対策
⑥今後の勉強法など

入試報告会の参加者の雰囲気

参加するのは基本的に子どもではなく保護者で、平日に開催されることも多いことからお母さんが7〜8割程度です。日曜開催の場合は新5年生や新6年生も一緒に参加していることが多くなります。男性が参加される場合はスーツが多いですが、女性はカジュアルな服装の方も多いです。

資料は受付時に配布されますが、具体的な話は保護者や子ども自身がメモを取る必要があります。実際に出題された入試問題がピックアップされ、解き方を先生が解説するといった実践的な講義もあります。

コンサートホールのような少し薄暗い会場が多く、席には机があるわけではないので、メモを取りやすいバインダーなどを持参すると便利です。また、会場での撮影は禁止されている場合が多いです。

 

入試報告会(分析会)に参加するメリット

入試分析会のメリット

入試報告会(分析会)に参加することには次のようなメリットがあります。

メリット①「最新の入試情報をいち早く入手できる」

前年度の入試が終わった約1か月後には、入試報告会が開催されます。中学入試についてどこよりも最新で、かつ信頼できるデータを持っているのが学習塾です。具体的な入試の傾向をイメージできるほか、数年先の入試動向まで教えてくれる場合もあり、中学受験をする場合には必ず一度は参加したほうがいいでしょう。

とくに首都圏では、入試報告会が中学受験のスタートラインでもあり、保護者の間では「参加することが当然」といった雰囲気さえあります。中学受験は情報戦でもあることから、なるべく早く必要な情報を入手し、後から焦らないためにも保護者が積極的に準備していくことが大切です。

メリット②「塾の雰囲気がつかめる」

入試報告会では、その学習塾の合否結果や塾生の合格体験などが聞けることから、塾に対するイメージをつかむことができます。

日曜開催のものであれば親子で参加される場合も多く、とくに自分が通っている塾の入試報告会には参加を促されることから、必然的にその塾の子どもや保護者の雰囲気がわかり、入塾や転塾を考えている場合には参考になるでしょう。

メリット③「親子のモチベーション向上につながる」

入試報告会の会場に行くと、たくさんの人たちが同じように入試に向けて頑張っている姿を目の当たりにできます。「これだけライバルがいる」と競争心を燃やすこともあれば、「結局は自分たちと変わらない、怖がることはない」と安心することもあります。中学受験は子ども一人ではなく、ご家族の協力がなくては成し得ないものなので、親子のモチベーションを高めるうえでも入試報告会は格好の場となります。

また、入試報告会で各教科の解説や学習方法などを説明してくれる講師は、各学習塾の中学入試のエキスパートばかりです。入試情報自体もタメになりますが、一流講師の生の説明を聞くことで、子どもが一気にやる気になることも多いです。その話術にうまく乗っかり、中学入試へのスタートダッシュを切りましょう。

 

入試報告会に参加する際の注意点

入試報告会の服装

申込が開始されたらすぐに予約する

まずは、入試報告会の席には限りがあることから、申込が開始されたら早めに参加申し込みをしましょう。熱心な保護者だと5~6もの入試報告会に参加することも当たり前で、人気の会場だとすぐに席が埋まってしまいます。ご夫婦で相談されて、どちらか一方でも都合がつく日程があれば、すぐに予約をすることが得策です。

同じ学習塾の入試報告会に何度も行く必要はないです。会場は違っても、基本的に話す内容は同じだったり、講師も同じ方の場合が多いです(入試報告会によっては、「公立」「中高一貫」など趣旨を変えている場合もあります)。入試傾向をつかむためには、同じ学習塾の別会場に行くよりかは他の学習塾の入試報告会に行くほうがよいでしょう。

 

2020年度中学入試の傾向とは

2020年度中学入試傾向と対策

1教科入試や思考力型入試の増加

この数年で増えているのが、英語1教科で入試を行う学校や論理的思考力を問う適性検査のような入試を行う学校です。一般入試として従来の4教科試験を行う一方で、別枠として異なる尺度を設け、型にはまらない優れた能力を持つ学生を選抜するねらいから「未来型入試」などともいわれています。

これは、2020年から小学校で、2021年から中学校で全面実施される新学習指導要領の改訂内容に即しており、プログラミング的思考や論理的思考といった、これからの社会で生きていくための力を学生時代から養っていくことが目的です。

2020年教育改革の内容
2020年教育改革で小学校で起きる変化とは?2020年教育改革によって小学生では英語教科化やプログラミング教育の開始など変化があります。新しい学習指導要領の改訂のポイントや大学入試の変化にも触れています。...

記述式問題・記述量が増加

大学入試改革の影響を受けて、中学入試においても記述式問題に積極的な学校が増えています。従来の記述問題は記述量が増え、国語だけでなく算数の図形問題や社会のグラフ問題に記述式問題を取り入れる教科横断型の入試問題が増えています。

与えられた課題に対する思考力や表現力を問う問題であり、従来の知識偏重から考える力を重視する問題にシフトしていっています。普段から本を読んだり新聞を読んだりして、ただ知識をつけるだけでなく、自分の考えを形成・表現する習慣をつけておく必要があります。

小学生の読書の効果
小学生に読書がもたらす効果とは?国語の成績を伸ばすオススメの本20選<男の子・女の子>読書と国語、読書と読解力の関係を、PISA2018結果や新学習指導要領とあわせて解説していきます。読書ぎらいな小学生低学年の男の子や女の子が読書を好きになれるオススメ本20冊も紹介しています。...

人気が高い大学付属校や中高一貫校

依然として大学付属校や中高一貫校の人気は高いです。大学入試での英語民間試験の見送りや記述式問題の再検討など、先の大学入試に対する不安が色濃く、この傾向はしばらく続きそうです。

学校側も一貫したカリキュラムのなかで、スパイラル学習や独自性の強い専門的な学習も取り入れていたり、別の高校や大学を受験することにも寛容になっていたりと、ますます保護者にとって魅力的な学校が増えている印象です。

これらの学校は入試問題やその傾向も独自のものが多いことから、志望する学校の過去問や入試説明会には積極的に参加して、早くから情報を集めておく必要があります。

 

ということで、中学入試報告会(分析会)についてまとめました。
これからの入試改革や教育改革の影響がまず出てくるのが中学入試ともいわれています。保護者のみなさまは、なるべく広い視点で俯瞰的に学校教育の動向を押さえつつ、長い中学受験を親子で乗り切れるように、お子様をうまくサポートしてあげてください。

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