学校教育

ソサエティ5.0で教育はどう変わる?SDGsやICTから見えてくる未来

ソサエティ5.0と教育現場

20世紀後半より始まった情報社会は、AIやロボット技術といった先進技術の登場により、新たな社会「ソサエティ5.0(Society5.0)」へと移り変わっていきます。

そこで今回は、ソサエティ5.0の到来により日本の教育がどのように変わっていくのかを考えてみたいと思います。

ソサエティ5.0のキーワード

AIとビッグデータの活用
SDGsの目標
EdTechと協働学習

 

ソサエティ5.0(Society5.0)とは

ソサエティ5.0とは

「ソサエティ5.0(Society5.0)」とは、先進技術であるAIやロボットを利用することで、だれもが等しく、新たな価値やサービスを享受できる革新的な社会のことです。

人類の歴史をひも解くと、「5番目に訪れた新たな社会」とされ、4番目の情報社会から一歩進んだ未来社会と言われています。

人類社会の歴史

Society1.0…狩猟社会(移動)
Society2.0…農耕社会(定住)
Society3.0…工業社会(生産)
Society4.0…情報社会(情報)
Society5.0…未来社会(創造)

ナビこ
ナビこ
狩猟から農耕、農耕から工業社会への移り変わりってすごい変化だと思うけど、それほどのレベルで情報社会から一歩進んだ社会になるってことよね。想像できないかも…
ナビまる
ナビまる
そうなんだよ。さらにいえば、狩猟から農耕、農耕から工業社会へと移り変わるのに数千~数万年かかっているのに、情報社会からわずか100年足らずで次の社会に移り変わるんだよ。めまぐるしいよね。

ソサエティ5.0はいつから始まる?

「ソサエティ5.0」という言葉ができたのは実は2016年で、デジタル革新によって国内の経済発展と社会的課題を達成するために、日本政府がキャッチフレーズとして提唱しました。

5年ごとに改定される「科学技術基本法(日本政府が国内の科学技術を発展させるために計画する)」の2016~2020年度期のなかで初めて提唱されました。

ソサエティ5.0はIoT(モノがインターネットにつながった状態)やAI(人工知能)が中心となって進められていくことを考えると、2020年はまさにソサエティ4.0からソサエティ5.0へと革新していく過渡期であると考えられます。

ナビこ
ナビこ
もうソサエティ5.0は始まっていると考えてもいいのね!取り残されないようにしなくちゃ!

 

ソサエティ5.0のポイント

ソサエティ5.0のポイント

ソサエティ5.0とSDGsの目標

ソサエティ5.0を説明するうえで切っても切り離せないのが「SDGs」との関係です。

SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは、「持続可能な開発目標」の略称であり、2016年から2030年までの間に達成を目指す世界的な目標です。
次の「17の目標」が掲げられています。

2030アジェンダ(「国際連合広報センターHP」より)

「ソサエティ5.0」が地域や年齢、性別や言語といったものによる格差なく、個人の様々なニーズや価値観に細かく対応した社会を目指すのと同じく、

「SDGs」も「地球上の誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っている点に共通理念を見出すことができます。

ナビまる
ナビまる
たとえば、「遠隔地のために十分な教育が受けられない」といったことがないように、ICT環境を整備することで、だれもが均質で平等な教育を受けられるような社会を目指すってことだよ。

AIとビッグデータの活用

「ソサエティ5.0」で特筆すべきは、ビッグデータといわれる膨大な情報を効率よく活用できるようになるところです。

従来は人間が時間と労力をかけて分析していました(というか膨大すぎて分析ができていなかった)が、それらをすべてAIやロボットに任せることで、人間が必要とする情報だけを効率よく利用することができるようになります。

それにより、これまで解決困難だったことや実現不可能だったことが対処可能となり、飛躍的に人々の暮らしや社会が発展する可能性があります。

ナビまる
ナビまる
医療や環境問題、食糧不足などの人類が直面するあらゆる課題に対して、AIが膨大なデータを分析して、最適な解決策を提示してくれるようになると言われているんだよ。

 

ソサエティ5.0と教育変革

ソサエティ5.0と教育

文部科学省はソサエティ5.0時代の「学びの在り方の変革」として次の2点を打ち出しています。

これまでの一斉一律授業のみならず,個人の進度や能力等に応じた学びの場となること
同一学年集団の学習に加え,異年齢・異学年集団での協働学習が拡大していくこと
「教育再生の着実な推進/文部科学省」より

ソサエティ5.0の時代においては、テクノロジーによって地域や言語などによる教育機会の格差を是正することが前提ですが、

そのうえで、各個人の能力や性格に合った最適な学習方法をAIによるデータ解析によって導き出し、無駄なく効率的に、生徒それぞれの特性に合ったかたちの教育の場が形成されていきます。

たとえば、EdTechを活用することによって、生徒一人一人の学習記録をデータ化し、それぞれに合った学習習慣や学習教材を提案するなど、「学びの最適化」が進んでいくのです。

「EdTech(エドテック)」とは、Education(教育)とTechnology(科学技術)を組み合わせた言葉で、教育に変革をもたらす技術やツール、サービスのこと。

ナビこ
ナビこ
わたしが苦手を克服するのに一番いい方法を見つけてくれるってこと?
ナビまる
ナビまる
そうそう、それにもっと力を伸ばしたいって子には、たとえばICT機器を用いて企業と連携することでさらなる発展的な学習ができるようにもなるだろうね。 

そのほかにも、ソサエティ5.0におけるICT教育の促進により、様々な課題が解決されるようになります。

Society5.0「人口減少の著しい地域社会」

少子高齢化が進む地域においては、ICTを活用した遠隔授業によって協働学習(グループ単位で学習を深め合う)が可能となります。

これまでできなかった授業実践が可能となり、子どもたちは「どこにいても平等な教育」を受けられるようになります。

Society5.0「外国人児童の増加」

年々増えている国内外国人児童に対しても、英語によるオンライン授業やAIスピーカーといったICT機器を取り入れることで、言語が異なることによる教育機会の損失を少なくしていくことができます。

Society5.0「教師の働き方改革」

教師の過密労働についても、AIを用いた校内支援ツールなどの整備によって改善され、生徒に向き合うために十分な時間をとれるようにもなります。

 

このように、ソサエティ5.0の社会が到来、成熟していくことで、様々な無駄が改善され、ほんとうに必要なところに時間と労力をかけることが可能となります。

ナビまる
ナビまる
逆にいえば、これまで人間がしてきた作業をAIが担ってくれる分、人間はAIにはできない部分で活躍していかないといけないんだよね。人間にしかできないことってなんだろうね。

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